森影からこんこんと清水が湧き出し、人々をロマンの世界へ誘うところが”天女伝説の発祥の地”宜野湾市真志喜にある”森の川”である。
今からおよそ680年前、謝名村に住む奥間という若者がある日の夕暮れの帰り、手足を洗おうと思い泉に立ち寄ると、この世の人とは思えない美しい女性が沐浴しているのである。
奥間は夢心地に忍び寄り、木陰から除いてみると、とてもきれいな羽衣が松の木にかけてあった。慕情にかられた奥間は羽衣を隠した。 昇天できず、泣きくずれる天女をいたわるように誘った奥間は夫婦の契りを結び、一男一女を産んだ。 やがて天女は隠してあった羽衣を見つけ昇天したが、残された子供が神号「大真物」という中山王察度王になり、明国皇帝との貿易を始め、先進国の高度な文化と鉄などを取り入れ農工具等を開発し、琉球国永年の繁盛をもたらしたといわれる。 |